最小限のリソースで、DX支援の効果最大化を図る。

株式会社ちょっとメーション

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株式会社ちょっとメーション

事業内容
事業企画、立案・プロジェクトマネージメント、フォロー・プロトタイプの開発、導入、検証・課題解決型人財の育成・フォロー
従業員数
5名
課題
  • 限られたリソースでの汎用生産現場向けソリューション開発
ちょうどいいポイント
  • アプリ開発が比較的容易にできる
  • 様々な現場にスモールスケールで導入しやすい
導入製品
  • BravePI

貴社の事業について教えてください

ちょっとメーションという会社名ですが、「ちょっと」と「オートメーション」を合体させた造語になっております。
スモールスケールからのDXを通して、中小企業の生産性の向上を行いながら永続的なご支援をさせていただくということがテーマとなっております。
主にFA(ファクトリーオートメーション)関係、インテグレーションおよび、県内中小企業のDX化の伴走・支援を行っております。

事業を進めていくなかで見えてきた、クライアントの課題を教えてください

地元である北九州の企業様は、慢性的な人手不足や限られた予算の中で、自社の効率などを定量的な指標で見るといったDX化を進めていかなければならないという葛藤を抱いておられます。
そういった企業様に対して、まずは導入しやすい価格設定でスモールスケールから始めて、それからどんどんDX化を進めていきませんか、といった提案をさせていただいております。

そのような課題を解決するにあたって、開発する上で問題があったと思いますが、どのように克服されましたか?

弊社も開発のリソースが限られる中で、ゼロからソフトウェアやデバイスを作るというのはとても難しい話です。従来は比較的プログラムが作りやすいNode-REDやPython、民間で手に入りやすいRaspberry Piなどをできるだけ使用していましたが、それでも手間がかかる部分がありました。
BravePIはデバイスの繋ぎ込みが容易で、IoT導入支援キットはAPI連携によるアプリケーション開発ができます。ソフトウェアとデバイスを繋ぐIoT環境の構築がより簡単になりました。

Braveridgeを知ったきっかけを教えていただけますか?

会社を立ち上げた際に、「IoT実践研究会活動報告会」という北九州市で行われている産官学連携の情報交換の場で株式会社戸畑ターレット工作所さんと知り合い、そこでフェイス(FAIS:北九州産業学術推進機構)さんと市内の中小企業が共同開発した「ひびキット」(HiBiKit:生産進捗管理システム)を紹介されました。

その「ひびキット」の「脆弱性」や「オンプレミスではない」などといった改善ポイントを反映し、戸畑ターレットさん、福岡県工業技術センターと弊社の3社で現在の「Yoka Kit※」を開発するというプロジェクトが発足しました。そのタイミングで、モジュールの開発を担うBraveridgeと出会いました。
※IoT導入支援キットをカスタムしたソフトウェア

「YoKaKit」について教えてください

YoKaKitは、トヨタ生産方式に準拠したリアルタイム生産進捗管理ツールです。
各工程のアンドン、稼働率、生産実績などをリアルタイムで取得することができます。このツールの利点は「設定が簡単」で「改善効果が見やすい」ことです。昨今の働き手不足により、中小製造業でのIT人材の獲得がますます困難になっているなかで、YoKaKitでは最低限のITリテラシーさえあれば簡単に設定可能なツールであることをコンセプトにしています。
データベースなどに触れることもなく、全ての設定をUI上で完結できるように開発しています。
またリアルタイムで生産進捗を見える化しているため、改善の効果が目に見えて分かりやすいです。これまで「多分改善しているだろう」「何となく設備能力が出ていない」という目測や管理者の勘に頼っていた内容を、時系列と定量的なデータをもって解決していくことが可能になりました。YoKaKitに入力される様々なセンサー情報・生産実績情報は、BravePi(BraveJIG)で取得したデータを介して、 YoKaKit側と連携しています。

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BravePI(ブレイブパイ)を実際に使用して、効果など実感されてますか?

戸畑ターレットさんの現場にも数十台導入しております。具体的には、照度センサーでシグナルタワーの照度検知、接点入力ウェットボードを使ってボタンのカウント計測、および熱電対センサーボードを使って、油圧機械の油温計測を行っております。
BravePIは生産現場の制御盤で一般的に使われるDC24Vが採用されており、有電圧接点で接続のためノイズの影響をほとんど受けません。また、Bluetooth Long Rangeの通信方式が採用されているため、長距離接続かつ安定通信が実現できています。実際にデータ抜けなどもほぼないため助かっています。
さらに、モバイルバッテリーで5~6ヶ月使え、汎用的なUSB-Aタイプの電源からの常時給電も可能なため、現実問題として困ることはないとのことです。
効果については、まだ導入して日が浅いためこれから取得できるようになったデータを見ながら改善していきたいと思います。

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今後、BraveJIG(ブレイブジグ)に期待していることを教えてください

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弊社には熱処理業界のクライアントさんもいらっしゃるので、現在はBravePIのメインボードやセンサーをIP67の防水ボックスの中にメインボードを入れて凌いでいる状況です。蒸気や粉塵が舞う現場なので、半年も設置すると埃まみれになっています(笑)
動作温度に関しても、40℃以下が推奨とされているため、今年は問題なかったのですが来年の夏はもしかするとトラブルが発生する可能性もあります。
そういった箇所には、BraveJIGの防水防塵対応のセンサーの導入も考えているところです。

しばらくはBravePIとBraveJIGを必要に応じて使い分けをしていこうと思います。
クライアントの設置場所は必ずしも環境が悪いわけではありません。例えば屋内で冷房の効いた綺麗な部屋でやっているところではBravePIのままでよいですし、防水防塵性や見栄えの点でBraveJIGの方がいいよねというところに対してはBraveJIGの設置も考えられればと思っています。