建設現場のDXを加速する!
土木分野の課題を解決するBraveJIGの可能性

株式会社BathTimeFish

BathTimeFish

株式会社BathTimeFIsh

事業内容
ITシステム開発・コンサルティング
課題
  • 建設現場、特に土木分野における人手不足の深刻化
  • 屋外環境で使える信頼性の高いIoTデバイスの不足
ちょうどいいポイント
  • IP65相当の防塵防水性
  • 無線通信で施工コスト削減
  • 国産で安心の信頼性
導入製品
  • BraveJIG

貴社の事業について教えてください

弊社株式会社BathTimeFishでは、受託システム開発およびデジタル活用に関するコンサルティングサービスを行なってます。
お客様の課題をしっかりと把握するためのコンサルティングからスタートし、必要に応じて自身でアプリケーション開発まで一貫して対応しております。
私は元々ソフトウェアエンジニアで、約10年前にIoT技術が台頭した頃から、適切なセンサーの選定・実装から、クラウドシステムの構築まで一貫して手がけ、お客様のビジネスに実装しております。

BraveJIGを組み込んだKraken(クラーケン)についてご説明いただけますか?

これはGitHubでオープンソース公開されているMITライセンスの無料ソフトウェアです。Krakenはセンサーがクラウドにデータをアップリンクした後の処理を行うためのクラウドバックエンドとして機能します。
KrakenブローカーとKrakenコレクターという2つのソフトウェアから構成され、MQTTやHTTPでデータを集め、データ保存や処理、データベース連携、通知などのクラウドロジック側を開発するための基盤ツールです。

AWS IoTやAzure IoT Hubなどのクラウドサービスがすべてのお客様のニーズに合うわけではないという経験から開発しました。特にコスト面の課題や、クラウドをまだ信用できない製造業、すべてを社内で完結させたいという要望に応えるためです。
簡単に言うと、オンプレミスで低リソースなコンピュータを使って、小さなAWSのような機能を実現できるようにという発想で、Raspberry Piの中にIoTの仕組みを実装しています。

Kraken
BraveJIGのモジュール

BraveJIGで発売されているすべてのセンサーモジュールデータを可視化

どのような業界を主にターゲットにされていますか?
また、BraveJIGを使用するポイントを教えてください

現在、特に引き合いが多いのは製造業や工場ではなく、建設現場、特に土木分野です。最近の日本では建設業界のDXが非常に活況を呈しています。製造業のDXは一定の落ち着きを見せている印象がありますが、建設業は今まさにヒートアップしている状況です。
その背景には、製造業以上に深刻な人手不足があります。製造業であれば人手不足はロボットである程度解決できますが、土木の世界ではロボットで代替できる作業が限られています。そのため人員が減少すると、そのまま生産効率の低下につながってしまうのです。
最近ようやく点検業務などをセンサーで効率化しようという省人化の動きが出てきました。しかし土木現場の環境は厳しく、IP55規格では対応できません。基本的にIP65以上の防水・防塵性能が求められます。
このような厳しい条件に合致するIoTセンサーは非常に限られています。従来の土木向けセンサー、例えば橋梁監視用の加速度センサーや歪みセンサーなどは存在しますが、基本的に有線式で、電源施工やネットワーク施工が必要になります。数キロにわたる橋梁などへの施工コストは膨大です。
以前は人件費よりも施工費の方が高く、大規模プロジェクト以外ではコスト的に見合わないケースがほとんどでした。しかし今では人手不足が深刻化し、コスト比較以前の問題になっています。
そんな中、Bluetooth®LEでデータ通信し、ルーターを介してローカルネットワークやクラウドに接続できる仕組みは非常に有効です。送信機も受信機もIP65相当の防水・防塵性能を持ち、屋外での運用にも耐える耐久性を備えた国産IoTデバイスという点が建設業界のニーズに合致しています。

建設業界でBraveJIGを使うにあたって、どのセンサーを使うなど具体的なイメージはありますか?

今僕が待ち侘びているのは接点入力・出力モジュールです。工事現場はやっぱり接点を良く使います。配電盤から直接リレーが出ていたりするんですね。例えば工事現場には人や車両が不安全行動をとった場合に警報が出るような安全装置を導入することがありますが、そういうものに接点出力が備わっていたりします。
道路や鉄道の工事などは一瞬の不注意で命が危険にさらされるよな現場もあります。そういった現場でこのような安全装置は非常に重要なんですが、警報の通知手段がブザーとランプであることが多く、ブザーが鳴り、ランプが光っても、その音や光が届く範囲にいないとわからないというケースも存在します。
そのような場合に、装置の接点にBraveJIGを繋げば、クラウド経由でスマホなどに警報を出すことができ、工事区域全体に警報を周知させるようなこともでき、安全管理の品質を向上させることができるかもしれません。
こういった既存の装置をBraveJIGとKrakenで手軽にIoT化することできれば、人手不足の現場でもコスパよく安全を維持して運営していくことができると考えていて、そういう現場づくりの一助になれたらいいなと思っています。

今後、BraveJIG(ブレイブジグ)に期待していることを教えてください

本当にBraveJIGって弱点らしい弱点が見つからないんですよね。構想段階でお聞きした時は「まじでそんなの作るんですか!?」と思っていたんですが(笑)。実際に購入して実装してみると、弱点らしい弱点が思いつかないんです。
今後登場する新しいセンサーの話をお聞きしても、時代に追いついているという印象です。だからでしょうか、今のところ「こうしてほしい」というのが...どちらかというと、むしろ私がまだBraveJIGに若干追いついていないところがあって、改善要望がすぐには出てこない感じがあります。
強いて言えば、センサーのラインナップが増えれば増えるほど嬉しいですね。新たなセンサーが加わることで、私たちの現場での活用シーンがさらに広がっていくと期待しています。建設現場のDXが本格化するこれからの時代に、柔軟で高い拡張性を持つBraveJIGの価値はますます高まっていくと思っています。