貴社の事業について教えてください
株式会社ideetouchでは、Claris FileMakerを活用したデータベースソフトウェアの開発を行っています。
特に製造業のお客様向けに、iPadで使用できるシステムの開発を得意としています。
主な用途は工場での点検業務。従来、紙と鉛筆で手書きされていた点検作業を、iPadを現場に持ち込んでデジタル化することで、業務の効率化を実現しています。
製造業の現場では、IoT化の必要性は強く認識されているものの、「実際にどう進めればよいか分からない」という声を多くいただきます。特に地方の工場では、ベテランの作業者の方々も多く、誰もが直感的に使えるIoTシステムがなかなか見つからないという課題があります。せっかくシステムを導入しても、若い世代しか使いこなせないといった問題も少なくありません。
当社では「誰もが使える」をコンセプトに、年齢やITスキルに関わらず、現場の全員が活用できるシステムづくりを心がけています。
BraveJIGを組み込んだデモアプリについてご説明いただけますか?
デモアプリを開発した背景には、お客様に「実際にどのようにデータが取得できるのか」を具体的にご理解いただきたいという思いがありました。「データが取れます」という説明だけでは、なかなかイメージしていただけません。そこで、Raspberry PiからFileMakerで構築したデータベースアプリへデータを取り込む一連の流れを、画面上で実際にご覧いただけるデモアプリを制作しました。
FileMaker Proを使用し、IoT導入支援キットとAPI連携して開発しています。FileMakerの大きな特長は、エンドユーザー様ご自身でもシステム開発や改修ができる点です。専門的な知識がなくても、比較的容易にシステムをカスタマイズできるため、コストを抑えながら柔軟な運用が可能になります。
BraveJIGとの相性も非常に良く、例えば「点検項目を追加したい」「新しいセンサーを接続して測定したい」といったニーズにも、スピーディーに対応できます。BraveJIGとFileMakerの組み合わせなら、センサーの追加もシステム改修も迅速に行えるため、すぐに現場でご活用いただけます。
実際にどのように使われているのでしょうか?
日々の点検チェックシートをアプリ化したものとイメージしていただくと分かりやすいかと思います。
工場内では、作業場の湿度、温度、振動などを定期的に測定・記録する業務があります。3交代制で1日3回測定する現場や、1時間に1回チェックする現場など、頻度は様々です。これまで作業者が手作業で記録していたこれらのデータを、BraveJIGのセンサーが自動的に取得・記録することで、人手による点検作業を省力化できます。
さらに、単にデータを取得するだけでなく、そのデータをどう活かすかという点も重要です。当社のシステムでは、取得したデータをChatGPTと連携させることで、データ分析から予知保全まで実現できます。これによって、設備の異常を事前に察知し、計画的なメンテナンスが可能になります。
今後、BraveJIGに期待していることを教えてください。
BraveJIGのモジュールラインナップがさらに拡充されることを期待しています。
製造業の各工場には、それぞれ固有のニーズがあります。まずは、人が点検やチェックをしなくても済む箇所から、手軽にBraveJIGを導入していただく。1〜2箇所で効果を実感していただければ、「ここにも使える」「あそこにも応用できる」と導入が広がっていくはずです。
段階的に導入範囲を拡大することで、大幅な省力化と生産性向上を実現し、最終的には「人がやるべき業務」に時間を使える環境を整えていきたいと考えています。
そのためにも、より多彩なセンサーモジュールや機能の追加を期待しています。




